カニのセリも、港によりセリ方いろいろ

港により、さまざまなセリの方法

京都府漁協・間人港

京都府京丹後市の間人港は、魚政が水産仲買人として仕入れの拠点とするホーム港です。

セリ場では、シートの上に氷を敷き詰め、脚揃い・短足・脚落ちなどの等級と、重さ・大きさごとにカニが並べられます。大きなカニから順に、基本は5枚ずつ、せり上げ方式で競られます。

現在、間人港には6隻の底曳網漁船が所属しています。

但馬漁協・浜坂港

兵庫県新温泉町にある但馬漁協・浜坂港では、海水を張ったタンクの中でカニを活かしたまま、等級と大きさ別にセリにかけます。

タンクは100g刻みで分けられ、同じ大きさ・同じ等級のカニをまとめて、大きなものから順に、せり上げ方式で競られます。1回あたりの枚数は決まっておらず、そのタンクに入っている同規格のカニが一単位となります。

カニが泳いでいる状態を確認しながら仕入れられるため、鮮度や状態を見極めやすい、非常に優れたセリの方法です。B級以下のカニはタンクとは別にシートへ並べられ、改めてセリにかけられます。

大型船を中心に、隣接する諸寄港と合わせて13隻の底曳網漁船が所属しています。

但馬漁協・柴山港

兵庫県香美町にある但馬漁協・柴山港は、「選別日本一」を掲げる港です。その言葉どおり、カニは大きさや重さ、身入り、脚の状態などによって細かく選別されます。

大型タンクの中を仕切り、カニを活かしたまま、同じ大きさ・同じ等級ごとにまとめて、大きなものから順に一発入札で競られます。1回あたりの枚数は決まっておらず、その区画に入っている同規格のカニが一単位となります。上の画像の場合は、38枚が一度に入札にかけられています。

柴山港は、カニを活かした状態でセリにかける方法を、いち早く取り入れた港です。等級を問わず、ほとんどのカニが活けの状態でセリにかけられます。

非常に細かく選別して入札を行うため、セリにかかる時間が長いことも柴山港の特徴です。大型の底曳網漁船が6隻所属しています。

但馬漁協・津居山港

兵庫県豊岡市にある但馬漁協・津居山港では、氷を敷き詰めた木箱にカニを並べ、基本は5枚を一単位としてセリにかけます。

ほかの港とは異なり、小さなカニから順に、せり上げ方式で競られるのが特徴です。大型・中型を合わせて、11隻の底曳網漁船が所属しています。

複数の船の水揚げが重なった日は、セリが終わるまでに長い時間がかかります。鮮度とカニの状態を保つためにも、セリを待つ間は水槽で活かしておける仕組みが望まれます。

福井県越前町・越前港

福井県越前町の越前港では、水揚げされたカニをセリ場近くの水槽で活かし、セリの直前に取り出して並べます。

カニは大きさごとに100g単位で分けられ、大きなものから順に競られます。セリの直前まで水槽で活かしておくため、鮮度や状態を保ちやすい方法です。

中型・小型を中心に約40隻の底曳網漁船が所属しています。所属する船の数が多く、水揚げが重なった日は、セリの終了までに長い時間がかかることが難点です。

今回ご紹介した港のほかにも、兵庫県香美町の香住港や、京都府舞鶴市の舞鶴港など、各地にカニのセリを行う市場があります。

カニの並べ方や選別方法、セリの単位、競り上げ・入札など、その方法は港によって大きく異なります。どの市場にも、それぞれの特徴と長所があります。

良いカニを仕入れるためには、カニそのものを見極める目利きだけでなく、それぞれの港のセリの仕組みや特性を理解し、それに合わせて仕入れることも非常に重要です。

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